こりとは、筋肉が硬くなって血行不良が起こっている状態のことで、ストレッチで柔軟性を確保すれば、重苦しさや張りは薄れます。こりができる筋肉は多岐にわたりますが、メインは体重の約10%の重さがある頭を首の後ろ側から支える僧帽筋で、カラダの表面にあるので指先で触ればこりを確認できることもあります。僧帽筋の深層筋は触感では分かりづらいですが、よく硬くなる部位で、これは重たい頭を華奢な首で支えるヒトの宿命と言えるでしょう。また、左右で約10kgの重さの腕を動かすときに働く、肩甲骨まわりや胸や背中の筋肉もよく使われているので負担がかかりやすいのです。ただ筋肉と関節でカラダは全部つながっていて、僧帽筋が柔軟になっても三角筋(肩口の筋肉)や背中の筋肉が硬いと、やがて僧帽筋も硬くなるので、肩こりを治すには全身の筋肉の柔軟性が大切になってきます。
こりの原因といっても、一般的なこりの原因である筋肉の疲労によるものから、病気が原因でひき起こされるこりまで、原因は様々です。 |
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便利になった現代社会における日常生活の副産物として、「生活習慣の乱れ」 「運動不足」 が、あげられますが、こりの原因の中で、一番多くみられるのは「筋肉の疲労」によるものです。
デスクワーク等による「長時間での同じ姿勢」、これに伴う「不良姿勢」「机と椅子のアンバランス」「不良姿勢による長距離運転」など、全身を使わず、同じ筋肉のみ使い続ける結果、筋肉が疲労をおこし、こりの原因として多くあらわれるのです。
こりの原因を大きく2つに分類すると、「病気が原因」となるものと、「原因となる病気がないもの」とに分けることができます。 |
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「無理な姿勢・不良姿勢」が原因 |
・ 机と椅子のアンバランス
・ 足を組んだり、前かがみでの仕事
・ 枕が合わない(高すぎたり柔らかすぎる)
・ 首が下がり、下をむいたような姿勢
・ 寝転がってTVを見る
・ 同じ動作の繰り返しの仕事
・ 同じ姿勢を長時間続ける仕事(その姿勢が良くない場合は特に) |
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「こりをおこしやすい体形」が原因 |
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「心因性のストレス」が原因 |
・ 日常生活で悩みや不安、怒りを感じる
・ 完璧主義(人一倍責任感が強く、真面目で几帳面)
・ 精神的に緊張した状態が続く
・ 内向的な性格
・ うつ病 |
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「眼精疲労・目の疲れ」が原因 |
・ 眼鏡・コンタクトレンズがあわない
・ 長時間パソコンのディスプレイを凝視している(VDT症候群)
・ パソコンのディスプレイが不適切(照度など)
・ 室内が乾燥している |
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「背骨や関節の周りの筋肉の異常」が原因 |
・ こりとともに、「痛み」「しびれ」を感じる
・ 腕があがらない
・ 首を後ろや横に倒したりすると痛みが強くなる
・ 歩行障害
・ 便秘・排泄障害
・ 物がつかみにくい・握力が弱くなる |
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「病気」が原因 |
・ 頭痛・頭重(頭が重い)
・ めまい
・ 動悸
・ 胸が痛む
・ 倦怠感
・ 耳鳴り
・ 背中が痛む
・ 左肩/右肩が痛む |
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「女性特有の病気」が原因 |
・ 生理異常
・ 子宮筋腫
・ 子宮内膜症
・ 更年期障害
・ 胸郭出口症候群
・ 妊娠
・ 子宮付属器炎
・ 卵巣膿腫
・ 子宮がん |
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「その他」 の原因 |
・ 冷え性
・ 運動不足
・ 体をきつくしめつける服・下着
・ ネックレス、イヤリング等のアクセサリー類
・ 歯のかみ合わせによるもの |
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こういった要素を持ちつつ日常を過ごしていると、やがて大きな痛みを抱える状態にまで悪化していきま
す。「こり」という表現でひとくくりにしましたが、筋肉が硬くなる=血行不良=栄養不足とも言い換えられ
ることができます。その状態を長く続けることが体にどれほどの悪影響を及ぼすかは、想像に難しくあり
ません。上に挙げたような原因、またはそれ以外の原因でも何か不調に感じていたり、痛みを感じている
方はぜひ当院に足を運んでみましょう。自覚症状は体からのサインです!そのサインを無視せずに耳を
傾けてください!!中にはサインを無視し続けて、体が鈍感になり既に筋挫傷の症状に移行している
ケースもあります。 |
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